何かの手違いか6日月曜日発売の週刊少年ジャンプが
今日、4日土曜日に入荷しました。
ハンターハンターはまだ連載中です。
NARUTOの息子の話、BORUTOも面白いです。
火ノ丸相撲が連載2周年突破しました。
糟谷茂男の弟、篤二の昔の話第11話と12話を載せます。
螢と河鹿(ほたるとかじか)
螢は籠に入れて蓬(よもぎ)の葉をやり前の小川にずぶりとつけて水をふくめた。流れにつける籠の螢の光はきらきらと輝て美しかった。
川瀬の中でヒョイヒョイと鳴く河鹿を押へつけて、前の小川にはなしたら夜はすずしくないた。河鹿の腹はすべすべとして非常になめらかであった。白い腹だった。
柏の葉
爽やかな五月空に鯉幟が立ち四日になると僕達は山へ柏の葉をとりにいった。近くの山で丸い「さんきらい」の葉をとってそれで柏餅を作る人もあったが、それでは柏の葉のような匂ひのいいほんのりと感触ある餅にはならなかったので、さそひあって大岡山の獅子岩まで登った。薄暑い初夏の太陽のもとに若葉をくぐり抜けて岩の処まで来ると町の家はマッチ箱のように小さく見えた。そこで歌をうたったりして低い柏の木から葉をあつめた。葉は大人の手を拡げたぐらいで、縁が波のようになって甘づっぱい匂ひがした。
この青い葉を桶の中に浸してをくと五日には母がコシアンの柏餅をつくってくれた。広い葉を二つ折りにしてその中へはさんである餅、手にとると熱々としてぷうんと柏の葉の匂ひがする。葉の柔い毛が手の平にやはらかくさわって気持のすがすがしくなるような餅だった。
0 件のコメント:
コメントを投稿