写真を撮ろう撮ろうと思っていましたがとってませんでした。
夜中にすごい雨が降って、日中はパラパラと降っていました。
やっと本格的な梅雨がやってきたようで、じめじめして
呼吸しづらいです。
糟谷茂男の弟、篤二の昔の話第17話を載せます。
1、さぐり
石の下や柳の下には鮠がいた。すばしこい者はその小さい孔に手を入れて魚をとった。柳の葉の匂ふ中にふかく入りこんで、両方の手を色々につかって魚の隠れている穴を探した。バチャバチャと音がして大きな赤松鮠といふのを握ることがあった。赤松鮠は鮠が大きくなって腹の下が赤松のように色づいていた。この魚は子供仲間では尊重された。
運がよくて穴に手を入れたとき何匹も何匹もいてどれから握ってよいのかもわからず手の上でバチバチはねることもあった。かと思ふと魚の尾が指先にふれるのに手が進まず止めねばならぬことがあった。一度慶一君は大きなカニに手をはさまれて始めて泣き声をあげたことがあった。
0 件のコメント:
コメントを投稿